代行返上と基本プラスアルファ年金
1989年10月から2004年12月まで、当基金は「東京エレクトロン厚生年金基金」という公法人で、国の老齢厚生年金の一部を代行し、この「代行部分」に基金独自の「プラスアルファ部分」を上乗せした「基本年金」と、会社の「退職年金部分」である「加算年金」を60歳から給付していました。
2004年1月1日に代行を停止し、2005年1月1日には「代行部分」を国に返し、プラスアルファ部分である「基本プラスアルファ年金」と、「加算年金」の給付を企業年金基金へ移行しました。
なお、2003年以前に、加入期間10年未満で退職した方は、基本年金の支給義務は連合会に移換されています。
代行返上に伴う移行・清算
2003.12.31以前に 資格喪失された方 |
正社員期間および加入期間が10年未満の方 | 代行部分と基本プラスアルファ年金は、将来、企業年金連合会から給付されます。会社の退職年金部分は脱退一時金で精算済みです。 |
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上記以外の方 | 代行部分は国に返上しました。加算年金と基本プラスアルファ年金は、当基金に引き継がれています。 | |
2004.1.1~2005.1.1に 資格喪失された方 |
加入期間10年未満で退職年金部分の年金化を希望された方 | 会社の退職年金部分と基本プラスアルファ年金は、将来、企業年金連合会から給付されます。 |
上記以外の方 | 代行部分は国に返上しました。加算年金と基本プラスアルファ年金は、当基金に引き継がれています。 | |
2005.1.1時点で 在職中の方 |
正社員・役員の方 | 2004.12.30時点での各個人の権利相当額(加算部分と基本プラスアルファ部分)を企業年金基金のキャッシュバランスプランに持ち込みました。 |
上記以外の方 | 2004.12.30時点での各個人の権利相当額(基本プラスアルファ部分)を一時金清算させていただきました。 |
※厚生年金基金での資格喪失日は、退職日の翌日です。
基本プラスアルファ年金とは
基本プラスアルファ年金とは厚生年金を代行するにあたり、基金に義務づけられていた上乗せ給付のことです。
事業主が厚生年金保険料とは別に掛金を負担しており、国に返還する対象とはなりませんので、代行返上により基金に残っています。
2004年12月以前に、当基金に1ヶ月以上加入していた方(厚生年金保険料を1ヶ月分以上給与天引きされた方)が対象です。
基本プラスアルファ年金の受取方法
基本プラスアルファ年金は、終身年金(亡くなるまで受給)ですが、加入期間が1ヶ月以上あれば受けられる年金ですので、小額な方がたくさんいらっしゃいます。また、年金の受給開始年齢までに何十年もある場合、住所不明になることも考えられます。加算年金がない方、小額でお手続きが面倒と思われる方には、一時金での受取りをおすすめしています。
2018年4月から年金受給中の方も一時金に変更することが可能となりました。
受取方法 | 受給時期・期間 | メリット | デメリット |
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終身年金 | 60歳から 亡くなるまで |
・亡くなるまで受け取れます。 ・独自給付*が受けられる可能性があります。 |
・65歳以降にお亡くなりになった時点で権利は消滅します。 ・基金への変更届が長期に渡り必要になります。 |
一時金 | 申請から 約1ヶ月後 |
・平均寿命による一時金換算額がすぐ受け取れます。 ・加算年金がない場合、基金への届出が一切不要になります。 |
・独自給付*は受けられません。 |
*独自給付とは、在職老齢年金・遺族厚生年金・障害厚生年金・雇用保険(失業給付または高年齢雇用継続給付)を受けることにより、国の老齢厚生年金が減額または全額停止された場合や、加入期間が足りずに老齢厚生年金が受けられない場合に、当基金が代行部分について補填する給付です。
<ご注意ください!!>
プラスアルファ年金の受取方法は、ご本人からのお申出がない場合は、「終身年金」として管理されています。
将来年金を受け取る権利をお持ちの方には、基金より年に一度事業概況をお送りしていますが、転居等で、宛先不明となっている方がたくさんいらっしゃいます。ご住所や氏名を変更された場合は、速やかに当基金までご連絡いただき、「受給権者諸変更届」をお送りください。
なお、氏名変更の場合は、以下の書類を添付してください。(住所変更のみの場合は不要)
・「戸籍抄本」または「氏名の変更に関する市区町村長の証明書(新旧がわかるもの)」
ご退職時からご住所、氏名が変わられた方で、権利をもっているかどうかが不明な方は、当基金までお問い合わせください。