新年のご挨拶(令和7年1月)
年頭所感
印刷メディア企業年金基金 理事長 山口明義
新年おめでとうございます。
事業主、加入者及び受給者の皆様には、お健やかに新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
昨年は、金利ある世界へ戻るとともに、34年ぶりに日経平均が最高値を更新しました。一方、ウクライナ、イスラエルにおける軍事衝突には決着が付かず、また、世界各国で既成の政権や政治勢力が急速に支持を失う動きが見られ不透明感を孕んだ状況となっております。また、翻ってわが国の経済状況を見ますに、賃上げ率が大幅に上昇しているにもかかわらず、物価がそれを超えて高騰するなど、日常生活の面で、あるいは事業活動の面においても多難な一年だったのではないでしょうか。
さて、当基金は、今年で設立10年目を迎えることとなりました。事業規模を見ますと、昨年11月末現在で、加入事業所は117社、加入者が約3,100人、資産は約26億円となっております。
当基金は、キャッシュバランスプランと言われる資産運用のリスクが事業主、加入者の一方に偏らない、低リスク、低負担の企業年金で、お一人おひとりの資産額がわかる仕組みをとっています。福利厚生の充実の観点に加え、深刻な人手不足の中、優秀な社員獲得の観点から、さらには資産運用立国実現の観点からも未加入の皆様にはぜひ、この機会に企業年金への加入をお薦めします。
ところで、国においては、次期年金制度改正に向けた議論が進められております。公的年金では基礎年金の将来的な目減りの防止や在職老齢年金の改善等が検討項目とされているようです。公的年金とDBは、いわば車の両輪として皆様の老後生活を支えるものですので、公的年金の安定性・健全性がさらに高まるよう、基金としても引続き注視してまいりたいと考えております。
さて、今年は巳年です。相場の格言では「辰巳天井」といわれ、高値圏での推移が期待されます。昨年は、日経平均が初の4万円超えを記録する一方で8月には令和のブラックマンデーとも称された急変動がある等、非常に値動きの激しい年でしたが、格言どおり本年はさらなる高値水準になりますかどうか。いずれにせよ、日本経済がさらなる成長を遂げることにより、関連業界の皆様は言うに及ばず、わが国全体にとって素晴らしい年となることを心から切望しております。
最後になりますが、皆様方の一層のご繁栄とご多幸を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。