キャッシュバランスプランの概要
母体である日本発条(株)では、2005年1月1日より新しい退職金制度が導入され、会社拠出による掛金と利息により給付額を決定する「キャッシュバランスプラン」を採用しています。
キャッシュバランスプランの特徴
■加入者ごとに退職金分の仮想口座を設定し、毎月この口座に事業主が「拠出クレジット」と「利息クレジット」を積み立てます。
■「拠出クレジット」は勤続年数に応じたポイントと職能資格に応じたポイントで定められています。
■「利息クレジット」は労使で予め定められた「再評価率」により算定し、毎月複利で付与されます。「再評価率」は毎年4月に改定し、翌年3月まで使用します。
再評価率は市場連動した指標で定めるため、利息が市場に連動することなります。
■退職時には、この仮想口座に積立てられた拠出クレジットと利息クレジットの累計額である「仮想個人勘定残高」をもとに、年金または一時金が支払われます。
キャッシュバランスプランのしくみ
仮想個人勘定残高のしくみ
加入者ごとに開設された仮想口座に積み立てられた拠出クレジットと利息クレジットの累計額が仮想個人勘定残高と呼ばれるものです。給付時には、この仮想個人勘定残高に退職事由別係数および0.55を乗じた額が基金分の給付原資となります。
拠出クレジットのしくみ
拠出クレジットは、加入者の資格を取得した日の属する月から、資格を喪失した日の属する月まで毎月累計します。ただし、育児休業、出生時育児休業、介護休業、休職休業期間中は、開始した月より累計せず、終了した月は累計します。
※833円 = 年ポイント単価 10,000円 ÷ 12ヶ月(円未満端数切り捨て)
利息クレジットのしくみ
利息クレジットは、加入者の資格を取得した日の属する月から、資格を喪失した日の属する月まで毎月(休業・休職期間中も含む)累計します。
再評価率のしくみ
加入中の利息クレジットの算出、資格喪失後から年金受給までの待期中の利息の算出、および受給中の年金現価率の指標として使用する利率です。
想定利率※に基づき設定した給付の水準を再評価し、実質的に現在価値に置き直す利率といえます。
再評価率は、毎年1月1日における20年国債の応募者利回りの5年平均値とし、その年の4月から翌年3月までの各月に適用します(上限下限あり)。
再評価率 | 上限 | 下限 | 経過措置 (5年平均値が最初に3.0%を超えるまで) |
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加入中 | 5年平均値 | 4.5% | 1.5% | 5年平均値+0.5%(上限3.0% 下限2.0%) |
待期中 | 5年平均値 -0.5% |
4.0% | 1.0% | なし |
受給中 | 5年平均値 | 4.5% | 2.0% | 5年平均値+0.5%(上限3.0% 下限2.0%) |
※想定利率 = 国債の利回りを長期間平均したもの等を参考に設定した制度設計上の前提となる利率。現在は3.0%に設定。