アセットオーナー・プリンシプル
アセットオーナー・プリンシプルの受入れについて
2025年3月31日制定
ソニーピープルソリューションズ株式会社
「アセットオーナー・プリンシプル」の受入れ表明
ソニーピープルソリューションズ株式会社は、ソニーグループ年金制度の代表事業主として、加入者および受給権者の最善の利益の観点から、資産の運用・ガバナンス・リスク管理に係る共有の原則である「アセットオーナー・プリンシプル」の趣旨に賛同し、各原則の受入れを表明いたします。
原則1.【運用目的の明確化と運用目標・運用方針の策定】
アセットオーナーは受益者等の最善の利益を勘案し、何のために運用を行うのかという運用目的を定め、適切な手続に基づく意思決定の下、運用目的に合った運用目標及び運用方針を定め、状況変化に応じて適切に見直すべきである
当年金制度は、企業年金制度の受益者である加入者及び受給権者に対して定められた給付を行うために必要な資産を確保することを目的とし、その目的に即した運用目標及び運用方針を「運用基本方針」として定めています。
また、運用方針および運用目標については、グループ本社であるソニーグループ株式会社内にそれぞれ設置した資産運用委員会にて審議し、年金委員会での意思決定手続きに従い策定しています。当年金制度における運用状況や環境の変化に応じ、その前提条件との整合性を検証し、定期的に見直しを行います。
原則2.【人材確保と体制整備】
受益者等の最善の利益を追求する上では、アセットオーナーにおいて専門的知見に基づいて行動することが求められ、アセットオーナーは「原則1」の運用目標・運用方針に照らして必要な人材確保などの体制整備を行い、体制を適切に機能させるとともに、知見の補充・充実のために必要な場合には、外部知見の活用や外部委託を検討すべきである
当年金制度は、運用目標の達成に向けて、企業年金・資産運用に関する知識と経験を有する人材を配置するとともに、ジョブローテーション体制による育成や、運用機関等が開催するセミナーへの参加を通じたリテラシーの向上にも努めるなど、人員体制の強化に取り組んでいます。
また、資産運用に関する適切な意思決定を行うために、資産運用委員会を設置し、外部専門家の意見や助言を得ながら、資産ポートフォリオや運用方針、投資商品等の決定や、定期的且つ適切なタイミングでのモニタリングを実施しています。
原則3.【委託先と運用方法の適切な選択】
アセットオーナーは、運用目標の実現のため運用方針に基づき、自己又は第三者ではなく受益者等の利益の観点から運用方法の選択を適切に行うほか、投資先の分散をはじめとするリスク管理を適切に行うべきであり、運用を金融機関等に委託する場合は、利益相反を適切に管理しつつ最適な委託先を選定するとともに定期的な委託先の見直しを行うべきである
当年金制度は、運用受託機関の選任にあたっては、運用受託機関が強みとする運用手法を考慮するとともに、運用実績に関する定量評価だけでなく、投資哲学、運用体制等に関する定性評価を加えた総合評価をすることにより行います。
また、資産の運用にあたっては、リスク管理の観点から分散投資に努めます。加えて、運用受託機関については定性・定量の両面から定期的に評価を行い、必要に応じて見直しを行います。なお、その際には、従来から委託している金融機関であることや、運用委託先及びそのグループ金融機関との取引関係があるということだけで運用委託先を判断していません。
原則4.【ステークホルダーに対する運用状況の「見える化」】
アセットオーナーは、ステークホルダーへの説明責任を果たすため、運用状況の情報提供(「見える化」)を行い、ステークホルダーとの対話に役立てるべきである
当年金制度は、企業年金制度の重要なステークホルダーを受益者である加入者及び受給権者と考え、毎年度の運用状況等につき、適切な開示を加入者及び受給権者向けホームページにて行っています。
原則5.【スチュワード活動の実施】
アセットオーナーは、受益者等のために運用目標の実現を図るにあたり、自ら又は委託先である運用会社の行動を通じてスチュワードシップ活動を実施するなど、投資先企業の持続的成長に資するよう必要な工夫をすべきである
当年金制度は、企業年金スチュワードシップ推進協議会に加入し、協働モニタリング活動を通して、投資先企業の持続的成長に資する運用受託機関のスチュワードシップ活動を促進します。