山口県病院企業年金基金とは?
山口県病院企業年金基金(「当基金」)は、当基金の制度を実施する厚生年金適用事業所(実施事業所一覧は、こちら)に勤務する方々に確定給付型の年金(DB)(1)をご提供します。
1. 当基金(DB事業)の概要
基金名称 | 山口県病院企業年金基金 |
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設立年月日 | 2017年5月1日(2) |
形態 | 確定給付型(DB)(1)、総合型(3) |
実施事業所数(2024年4月1日現在) | 90事業所 |
加入者数(2024年3月31日現在) | 9,903人(男子2,237人、女子7,666人) |
運用資産残高(2024年3月31日現在) | 180億円 |
(1) | DB/DC(Defined Benefit/Defined Contribution):私的年金には次の2種類があります。
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(2) | 沿革: 1982年11月1日に山口県病院厚生年金基金 設立(設立母体は一般社団法人 山口県病院協会) 2017年5月1日に企業年金基金に移行(それまで老齢厚生年金の給付の一部を当基金が国に代行していたことを止めて、代行部分の支給義務を国へ返上) |
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(3) | 総合型:当基金は、複数の厚生年金適用事業所によって共同して実施される総合型に分類されます。 |
2. 当基金のわが国の年金制度における位置付け
わが国の年金制度は、3階建てになっています(下図)。
♦1階部分は国民年金、2階部分は厚生年金保険で、いずれも公的年金(国の制度)です。
3階部分は公的年金を上乗せする制度です(私的年金)。
♦当基金(山口県病院企業年金基金)の制度は、3階部分に該当します(下図の①)。
♦3階部分には、個人年金(個人型確定拠出年金;愛称イデコ)の制度もあり、個人が希望すれば年金を上乗せすることができます(下図の②)。
♦3階部分として、事業主が拠出する「企業年金(確定拠出年金;企業型DC)」の制度が設けられている事業所もあります(下図の③)。
♦3階部分の3種類の年金制度(①②③)には掛金上限額がある等の制約があります。(1)
(1) | 税制優遇: ①②③は、「国民の高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援(する)」(DB法、DC法各第1条)という点で共通の目的を持っているため、税制優遇がある制度です。ただし、別々に発展してきた制度であるため、とくに複数の制度に加入する場合の加入要件や掛金上限額が複雑となっています。そこで、①②③の制度間である程度調整が行われることになりました。 |
2.についてのご留意事項:上記の説明及び図表(「この図表等」)は、山口県病院企業年金基金(「当基金」)の加入者に向けたものです。したがって、当基金の加入者以外には妥当しない場合があります。この図表等は厚生労働省ホームページ(2024年9月現在)で示されている図表を加工したものであり、また、法令改正または当基金もしくは当基金の各実施事業所の制度変更によって変更されることがあります。制度の完全な理解のためには、次のウェブサイトをご覧ください。
3. 掛金拠出の仕組み
■ 年金の掛金(保険料)拠出の仕組み
以下では、当基金以外の年金制度も含めて説明します。
♦1階部分(国民年金)
20歳以上60歳未満の国民は、国民年金保険の被保険者となって、保険料を納めています。
♦2階部分(厚生年金保険)
就職してから70歳未満で厚生年金保険の適用事業所(1)で働いている人は、保険料を払っています。
保険料は、被保険者と勤務先の事業主が折半で払っています。
♦3階部分(企業年金;当基金は確定給付企業年金(DB)です。;上図の①)
掛金は勤務先の事業主が全額負担し、加入者負担はゼロです。 (2)
♦3階部分(企業型DC;確定拠出年金;上図の③)
当基金のDBに加えて事業主が掛金を負担するDC制度も持っている事業所もあります。
♦3階部分(個人型DC;確定拠出年金;愛称:iDeCo(イデコ);上図の②)
・個人が掛金を払うという自主的な努力で将来への備えを上乗せする年金制度です。
・当基金の加入者がiDeCoにも加入する場合は、iDeCoの掛金の上限(月額)は20,000円(2024年11月以前は12,000円)です。(3)(4)
■(参考) 税制優遇のある資産形成を促進する制度(年金以外):NISA(ニーサ)
♦NISA は、少額投資非課税制度の愛称です。(5)
♦NISAは、iDeCoとの併用も可能です。上記の各種年金制度に加えて、各人のライフステージ等に合わせた制度の選択肢が用意されています。(6)
(1) | 当基金の事業所は、すべて厚生年金保険の適用事業所です。 |
(2) | 当基金の場合を記載しています。 |
(3) | 本文では当基金のDB制度のみを実施している場合を記載しています。当基金の実施事業所のなかには、独自の年金制度(当基金以外のDB制度や企業型DC制度)を併用している場合もありますが、その場合は、iDeCoへの加入要件、掛金上限の変更時期、掛金上限額が異なります。 |
(4) | 当基金の掛金相当額は月額4,000円です。年金制度は税制優遇があるため、DCに加入するにしても掛金上限額があります。DB加入者のiDeCo掛金の上限(月額)は「55,000円-DBの掛金相当額(ただし上限20,000円)」であるため、当基金の加入者のiDeCo掛金の上限(月額)は20,000円です(2024年11月以前(法令改正前)は12,000円)。 |
(5) | 一定の金融商品(上場株式や投資信託等)に投資した場合、その売却益や受取配当に対しては、約20%の税金がかかるのが通常ですが、NISA口座(非課税口座)で購入することによって非課税になる制度です。 |
(6) | NISAとiDeCoの比較 ・NISAは、iDeCoと比較して、非課税保有限度額が大きく、またいつでも引き出せるメリットがあります(投資枠は1,800万円(年間360万円)、枠の再利用も可能)。 ・iDeCoは、年金であるため原則として高齢期に到達するまで引き出すことができませんが、購入時の所得控除が受けられるメリットがあります。 両制度の詳細は、金融庁、厚生労働省、iDeCo公式サイト、各金融機関のウェブサイト等をご覧ください。 |
4. 代議員一覧
5. 実施事業所一覧
北九州市門司区 | (医社)養寿園 |
下関市 | (医社)青寿会 武久病院 |
武久興産(株) | |
豊関介護サービス(株) | |
(医)其桃会 西尾病院 | |
(一社)下関市医師会 | |
(医社)季朋会 王司病院 | |
(医社)季朋会 老人保健施設 王喜苑 | |
(社医)松涛会 | |
(有)サイトウ・メディ力ル | |
(有)プリメード | |
(医社)三陽会 | |
(株)ゾンネ | |
(医)水の木会 | |
(福)水の木会 | |
(医)桃崎病院 | |
(医)星の里会 岡病院 | |
(医)星の里会 老人保健施設 ライフ菊川 | |
(医)星の里会 グループホームシャンバラ | |
長門市 | (医)生山会 |
(医)杏祐会 三隅病院 | |
(医社)成蹊会 岡田病院 | |
(医社)福寿会 | |
(有)福永メディ力ル・サービス | |
萩市 | (医)全眞会 |
(医)水の木会 萩病院 | |
(医)医誠会 都志見病院 | |
久生商事(株) | |
(医社)慈生会 萩慈生病院 | |
(医)花宮医院 | |
美祢市 | (医社)豊美会 |
山陽小野田市 | (医社)輝斉会 |
宇部市 | (社医)いち樹会 |
わただ内科 綿田 敏孝 | |
(医)博愛会 | |
(医)信和会 高嶺病院 | |
(医社)泉仁会 | |
山口市 | (医)協愛会 阿知須共立病院 |
(医社)向陽会 阿知須同仁病院 | |
(医)清仁会 林病院 | |
(医)岡医院 | |
(医)三隅外科・胃腸科 | |
(医社)曙会 | |
(医社)水生会 柴田病院 | |
(株)工ス 工イチ 工ス | |
(医社)若宮会 山口若宮病院 | |
(医)仁保病院 | |
(株)山口メディコン | |
(医)丘病院 | |
(医)樹一会 山口病院 | |
(有)山口メディ力ル・サービス | |
(医財)清仁会 附属鴻城医院 | |
(医)相川医院 | |
(医)尽心会 くらたクリニック | |
(一社)山口県病院協会 | |
山口県病院企業年金基金 | |
防府市 | (医社)松友会 |
(医)康淳会 緑町三祐病院 | |
(有)みどり商事 | |
(医)神徳会 三田尻病院 | |
(医)博愛会 | |
(医)米沢記念 桑陽病院 | |
桑陽商事(株) | |
(医)貴和会 防府病院 | |
(医)惠愛会 防府保養院 | |
(一財)防府消化器病センター | |
周南市 | (一社)徳山医師会 |
(医)仁徳会 周南病院 | |
(医)緑山会 周南高原病院 | |
(医)緑山会 鹿野博愛診療所 | |
(医)竹内医院 | |
(有)仁清 | |
(医社)生和会 | |
(医社)賀屋医院 | |
下松市 | (医)成幸会 |
中嶋商事(株) | |
柳井市 | (医)恵愛会 |
岩国市 | (医)和会 沖井クリニック |
(医)岩国病院 | |
(有)庄司 | |
(医)光風会 岩国中央病院 | |
光商事(株) | |
(医)錦病院 | |
(医社)千寿会 | |
(医)岩国みなみ病院 | |
(有)正和会 | |
(一社)岩国市医療センター 医師会病院 | |
(医)山口平成会 | |
(医)玖玉会 玖珂中央病院 | |
(医)全生会 周防病院 |
6. 当基金の年金資産運用
当基金は運用基本方針を定めて、次のとおり、規律ある運用を行っています。
運用基本方針(全文)はこちらをご覧ください。
Ⅰ 年金資産の運用の目標に関する事項
- 運用の目的
当基金は、加入者及び加入者であった者に対し当基金規約に示す給付を将来にわたり確実に行うため、許容可能なリスクの範囲内で必要とされる収益を長期的に確保し、健全な財政を維持することを目的として年金資産を運用する。
- 運用の目標
当基金は、年金財政上の予定利率を長期的に上回ることを目標として年金資産を運用する。運用目標の管理のために運用資産ごとに適切な基準(以下「ベンチマーク」という。)を設ける。
なお、当基金の予定利率(2017年5月策定)は、2.0%です。
2022年4月1日に改正した運用基本方針では、上記の目標を達成するため、向こう5年間の長期的観点から、最適な政策的資産構成割合(「政策アセットミックス」ともいいます。)を次のとおりとしています。
政策アセット ミックス |
期待収益率 | リスク | ベンチマーク | |
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債券 | 71% | 0.5% | 3.1% | FTSE世界国債 (日本込、円ヘッジ円ベース) |
株式 | 29% | 6.0% | 16.9% | MSCI World(グロス、円ベース) |
合計 | 100% | 2.1% | 4.6% |
(1)リバランスの基準: 各資産の政策アセットミックスからの乖離許容幅は±5%ポイントとし、許容幅の範囲に収まるように資産構成を調整する。
(2)資産区分:
- 債券、株式のいずれも、グローバルで認識する。
- オルタナティブ投資は、債券または株式の代替であると認識する。
- 生命保険一般勘定及び短期金融資産は、債券であると認識する。
- 連合会共同運用事業は、実践されている資産配分に応じて債券または株式であると認識する。
(3) 期待収益率:2021年3月末における資本市場及び経済状況の分析に基づいている。
(4) リスク及び相関係数:2000年4月1日から2021年3月31日までのベンチマークの収益率の年率標準偏差に基づいている。同期間における債券と株式の相関係数は、-0.34である。